朝礼が始まる。
副タンがこの日の連絡をし、教室がざわめく頃だった。
…気配がする。アイツだ。姿は見えないが視線が感じられる。
携帯電話が鳴った。メールがきたみたいだ。
誰からだ?
『めえるってこんな感じなの。 京子』
京子の携帯電話は陽輝が持っている。ではどうやって? 陽輝はすぐさま京子の携帯電話を確認する。
『送信済一件――陽輝』
このケータイでつい先ほど送信されている。
…誰が、いつ、どうやって?
誰かが操作しているのか?
一限目が始まろうとしていた。
「大変だ!新聞部部室で佐藤が…!」
今度はなんだよ。
野次馬は部室に向かう。
さっき陽輝に質問攻めをしていた男、佐藤が殺害された。しかも口を裂かれて。
通り魔なのか、誰かが計画んで殺ったのか。
一連の殺人鬼は学校にいる。十人が十人、そう思うだろう。
ではその犯人はどこな隠れているのか?
皆は至る所を注意するようになる。
「こら!教室に戻らないか!」教頭の鶴の一声で野次馬は散った。